

こんにちは。当サイト管理人のnk(えぬけー)です。
この記事ではゲーミングノートパソコンのGPUの選び方について解説していきます。
当サイトは仕事用PCを本気で探したい方向けの情報ばかりですので、他のブログ、サイトやYouTubeにある情報と大きく違うところも多いです。
また、基本的にはゲーミングノートのお話ですが、ビジネス用PCやクリエイターPCに関する話もあります。
あらかじめご了承ください。
(ゲーミング)ノートPCにおすすめのGPU
まず結論から申しますと
タイプ | 最低GPU | 推奨GPU |
---|---|---|
A:ゲーミング | NVIDIAなら、GeForce RTX 3070以上 AMDなら、Radeon RX 6700M以上 | 高性能であればあるほど良い |
B:クリエイター | 付いていればなんでもいい | 高性能であればあるほど良い |
C:ビジネス | 無くていい | ー |
という感じになります。
当サイトで表記しているタイプの見方は下記の表をご覧ください。

賛否あるとは思いますが、当サイトではこのように定めている理由を以下に解説していきます。
ゲーミングノートPCにはなぜGeforce RTX 3060が必要なのか
本題であるゲーミングPCの前にまずはビジネスPCとクリエイターPCから順にお話していきます。
まずCタイプ(ビジネス)では、そもそもパソコンの用途的にGPUを使用するような状況になりにくいです。
たまに動画編集をする時があっても、CPUのパワーだけで編集から書き出しまで完遂することができます。(昔はCPUが貧弱でかなり大変でした)
よって基本的にGPUは不要です。
とは言っても、動画編集作業はGPUを搭載している方が速く、作業が快適です。
つまり動画編集などを頻繁に行うBタイプ(クリエイターPC)では何かしらのGPUが搭載されているのが望ましいですが、近年のGPUはどれも高性能ですので、何が搭載されていても問題ありません。
もちろん高性能であればあるほど作業は早くなりますが、どのGPUが良いかはそこまで重要ではありませんので、予算に合わせて後から考えていくのがベストです。
最後に問題のゲーミングPCについてです。
ゲーミングPCと言えば以前はデスクトップばかりでした。
このデスクトップPCで対人撃ち合いゲーム(以下FPSと表記します)をプレイして、FHD画質で165Hzを比較的安定して出せるのが、GeForce RTX 3060です。
で、ここで覚えておいて欲しいポイントがあります。
GPUは同じ名前でもデスクトップとノートで性能が違う
GeForce RTX 3060と言っても、デスクトップ版とノート版で性能が違う。
ノート版のGPUは処理性能を落とす代わりに、消費電力と発熱を抑えてある。
3060以外でも『同じ名前なのにデスクトップとノートで性能が違う』というGPUばかりで、インターネットで性能を調べる時は特に注意が必要。
このGPUも性能をスコアにして数値を比較することが出来ます。
スコアの指標ですが、当サイトでは3D MARKの『Time Spy』の数値を用います。
- 3D MARKの『Time Spy』とは?
- 世界的に定番となっているベンチマーク。
『3D MARK』はFuturemarkという会社が作ったベンチマークソフト。
Time Spyは2560×1440という測定条件のこと。
Futuremarkは現在、アメリカ保険業者安全試験所の傘下に入っている。
少し脱線しましたが、
では、このデスクトップ版GeForce RTX 3060の3D MARK『Time Spy』のスコアはいくつか?
ということが非常に重要になってくるのですが、この数値が約8800です。
じゃあスコア8800付近を出せるノートPC用GPUってどんなのがあるの?
という話になるわけですが、それがGeForce RTX 3060 Mobileです。

え?3060ってデスクトップ版と同じ名前?
それのノートPC版ってこと?

その通りです。
実は、近年ノートPC版GPUの性能が大幅に上がって来ていまして、ノート版3060でもかなり高性能です。
デスクトップ版3060と比較しても90%くらいのスコアなのです。
…ですが、ここでひとつ大きな問題があります。
実はノートパソコン用GPUは、パソコンメーカーによって電力が異なっており、その電力によってパワーやスコアが変わってきます。
そしてメーカーはGPUの電力を公表していない場合がほとんどです。
つまり、実際にノートPCを買って調べてみなければ、GPUの消費電力やGPUの実性能がわかりません。
たとえば以下のような2機種があったとします。
- A社のXという機種(RTX3060搭載)
- B社のYという機種(RTX3060搭載)
この2機種は全く違う機種ですが、GPUは同じRTX3060を搭載しているとします。
ですが、A社の設定した電力とB社の設定した電力が違うと、GPU性能は変わってきます。
そしてカタログや仕様にはその電力値が記されていない場合がほとんどです。
つまり、RTX3060というモデル名だけを見ても正確な性能がわからないのです。
ですが間違いなく言えるのは、いくら電力の高いノート版3060でもデスクトップ版3060を超えることは不可能、ということです。
ですので、当サイトでは大まかにしか「RTX3070以上がおすすめですよ」としか言えないわけです。
実際に具体的なスコアの数値を見てみましょう。
NVIDIA GPU モデル名 | 3D MARK Time Spy スコア |
---|---|
GeForce RTX 3070 Ti Mobile 8GB(115W) | 11,408 |
GeForce RTX 3070 Mobile 8GB(115W) | 10,684 |
GeForce RTX 3080 Mobile 16GB(115W) | 10,652 |
GeForce RTX 3060 12GB(170W)デスクトップ版 | 8,780(基準) |
GeForce RTX 3060 Mobile 6GB(80W) | 8,026 |
表中のGeForce RTX 3060は80W仕様のもので、スコアは8,026ですね。
デスクトップ版3060の8,780がFHD165fpsを出せる基準です。
ノート版3060(80W)のスコア8,026ではデスクトップ版3060の8,780に少し及ばず、FHD165fpsを安定して出せない可能性が高いです。
あと3070(8GB)よりも3080(16GB)の方がなぜか微妙にハイスコアになっていますが、これは測定の際の誤差と考えてOKです。
一般的には3080(16GB)の方が3070(8GB)よりも高性能です。
ちなみに、四桁の数字の直後に『Ti』が付いているものは高性能モデルです。
たとえば3070Tiであれば、3070と3080の間くらいの性能になります。
さらにちなみにですが、ノートパソコン版3060Tiは存在しません。(デスクトップ版の3060Tiはあります。)

ところで、どうすればGPUの正確な電力がわかるの?

レビューブログやガジェットレビュー系YouTuberの動画で、特に細かくレビューしているものが最も参考になるかと思います。
ここまでさんざんGPUの電力のお話をしましたが、正直言ってGPUの電力が判明したところで、そのGPUのスコアが幾つになるかまでの情報は調べても出てこないことの方が多いです。
ですので、レビューを見てFPSの近距離撃ち合いのシーンでどのくらいのフレームレート(fps)が出ているかをしっかりと確認してください。
これ、いちばん大事なことなのでもう一度言いますね。
レビュー動画や記事で、FPSの近距離撃ち合いのシーンでどのくらいのフレームレート(fps)が出ているかを直接確認する
これがいちばん重要です。
以下余談。
実はDELLのInspiron 16 PlusなんかはGPUの電力を記載してくれています。(2022年12月現在)

これによると電力は60Wですので、上記の8,026というスコアよりも低下する可能性が非常に高いです。
8,026は80W設定の3060のスコアですからね。
このDELLの表記は非常に良心的で、ほとんどのノートパソコンは電力が表記されていません。
ですのでたとえば、GeForce RTX 3080を搭載しているノートパソコンを買ったからと言って、デスクトップ版3060よりもハイスコアを出せるとは言い切れないのです。
すべては電力次第です。
AMD製GPUもNVIDIA製GPUと同じで、ノート版の電力はカタログや仕様を見てもほとんどの場合書かれていません。
AMD製GPUの場合、オススメはRadeon RX 6700M以上ですが、基本的にはNVIDIA製GPUと同じ考え方ですので詳細は割愛させていただきます。
高性能なGPUが使われていれば必ず高フレームレート(fps)が出るわけではない
フレームレート(fps)はGPU以外にもいろんなものが影響します。(ディスプレイのリフレッシュレートが高いことは大前提です)
たとえば…
- 遊ぶゲームタイトルによって変わる
- ゲーム内設定によって変わる
- GPUだけでなくCPU性能によっても変わる
- ボディの冷却性能によっても違う
- ゲーム内のシーンによって変わる(敵の数や敵との距離や画面全体の動き具合など)
もう少しくわしく解説すると…
日本で人気のApex Legends、Fortniteなんかは比較的軽いゲームで高フレームレート(fps)が出やすいです。
そういった軽いゲームに対し、Forza Horizon 5やファイナルファンタジー15などは重く、高フレームレート(fps)を出すにはより高性能なGPUが必要です。
(そもそもレースゲームやRPGで高フレームレート(fps)が必要なのかどうか疑問ですが)
ですのでまずは自分のやりたいゲームはFHD165fpsが出やすいかどうかをチェックしておくことも重要です。
あとは、そのゲーム内での設定をいじることで軽くすることもできます。
この細かな設定はゲームによって全く異なるのでここでは割愛します。
また、GPUは同じでもCPUが違うとフレームレートに差が出ることがあります。
CPU性能の影響を受けやすいゲームと受けにくいゲームがあるのも注意です。
このCPUの性能差によるフレームレートの低下を避けたい場合は、当然ですが高性能のCPUを選ぶことが重要になります。
最後にPC本体の冷却性能です。
パソコンが高フレームレート(fps)を出しているということは、たくさんの処理をしているということです。
たくさんの処理をしているということは、発生する熱も多いということです。
あまりにも多くの熱が発生しパソコンに負担がかかれば、PCは強制的に出力を落とし省エネモードに入ることで自身を冷却しようとします。(サーマルスロットリングと言います)
この冷却は、PCに搭載されているファンが大きいほどよく冷えます。
つまり、分厚くて大きなボディを持つパソコンほど大きなファンを搭載しており冷却性能が高い傾向にあります。
他にもファンの回転数や、ボディが金属製であること(金属は熱を放ちやすく、樹脂は熱がこもりやすい)も重要になってきます。
薄くて小型をウリにしているゲーミングノートは冷却性能が低く、頻繁にサーマルスロットリングが働くことでフレームレート(fps)が落ちることが多いので、その点も覚えておきましょう。
以上のように、ノートパソコンでFHD165fpsは、カタログや仕様だけを見ても実際に出るかどうかわからない、ということになります。
ですがそれでも「目安となるラインがどうしても知りたい」という方のために、
そのラインを無理矢理設定するならRTX3070以上
ということにこのサイトではしているわけです。
もちろんこれは最低ラインであって、GPU性能は高ければ高いほど良いです。
まとめ ゲーミングノートPCに最適なGPUはどれ?ココ見てない人多すぎ。
以上、今回はノートパソコンのGPUの選び方についてお話しました。
もう一度まとめると
タイプ | 最低GPU | 推奨GPU |
---|---|---|
A:ゲーミング | NVIDIAなら、GeForce RTX 3070以上 AMDなら、Radeon RX 6700M以上 | 高性能であればあるほど良い |
B:クリエイター | 付いていればなんでもいい | 高性能であればあるほど良い |
C:ビジネス | 無くていい | ー |
となります。
C:ビジネスPCでは基本的にGPUは不要です。
B:クリエイターPCではGPUは『何でも良いのでとにかく搭載されていることが重要』
A:ゲーミングPCでは、FPSでFHD画質で165fpsを安定して出せることを最優先に考えると、NVIDIAならGeForce RTX 3070以上、AMDなら、Radeon RX 6700M以上ということです。
当サイトではゲーミングPCを仕事道具として使う人向けの情報を記しています。
つまり、プローゲーマー、もしくはプロゲーマーを目指す人のための情報ですので、どうしても高額な高性能品を推奨する内容になってしまいます。
そもそもガチるならデスクトップを買えば良い、という話になるのですが「どうしてもゲーミングノートPCじゃなきゃダメ」という超少数派の方のための情報です。
- FPSで絶対に勝たなくちゃならないわけではない
- そもそもFPSはせずにモンハンやバイオやFFやドラクエをやりたい
というような方はFHD165fpsは不要です。
FHD165fpsというのは、当サイトが独断で定めた『FPSで勝つための基準』です。
ご了承くださいませ。
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