今回は検察庁法改正案について、なるべくシンプルにわかりやすく説明していきます。
小難しい政治の話ですが、これさえ読めばニュースで何を言ってるかは、なんとなくでもわかるようになると思います。
最初に言っておきますが、この記事では細かく詳しくは書きません。
わかりやすさ最優先です。
専門用語もなるべく使わないように書いています。
そのため「厳密に言うと事実とちょっと違う」部分もあります。
あらかじめご了承ください。
検察庁法改正案とは?内容をわかりやすく説明
すっごく簡単に言うと、検察官の定年を65歳に上げよう、と言うものです。
ではその検察官って何?って話ですよね。
検察官とは?
検察官と言うのは、裁判の時に被告人を問い詰める人です。
それに対し、弁護士は被告人の味方(弁護)をする人ですよね。
つまり検察官は弁護士とは対立する立場にいるわけです。
検察官「あんたがやったんだろ?これが証拠だぜ。」
弁護士「やってないよ。こんなアリバイあるよ。」
みたいな、アレです。
日本にいる検察官の人数は全部で2767名なのですが、全員が検察庁というところに所属しています。
政治の組織図で見ると直属の上司は違うのですが、検察と警察は兄弟のように仲良しなイメージです。※この図はかなり簡略化しています。
警察官と同じく、検察官も国家公務員ですしね。
政治の機関(〇〇省とか△△庁とか)って多過ぎて難しいですが、検察官がどんな仕事をしているのか?どんな立ち位置にいる職業なのか?が、なんとなくでも分かればOKです。
検察は『法の番人』であり事実を徹底的に調べて善悪を公平にジャッジしなくてはいけません。
検察庁法改正案はなぜ問題になっている?問題点は?
今の日本の会社は「定年を65歳に上げよう(引き伸ばそう)」と言う風潮です。
これまでは『60歳が定年』という会社がほとんどでした。
この原因は…
- 少子高齢化
- 労働人口の減少
となっています。
つまり「若い働き手が少ない」と言う事です。
ならば国民全体に言える話ですよね。
国家公務員である検察官だって例外ではないはずです。
だけど今問題になっているのは、現在の東京高等検察庁の黒川弘務検事長の話なのです。
検察庁職員全員の定年延長の話ではないという事です。
じゃあ次に気になるのが「黒川検事長の定年延期の一体何が問題なの?」という事ですよね。
黒川弘務検事長の定年延期、一体何が問題なの?
この話をする前に、簡単に黒川検事長のプロフィールをまとめておきました。
黒川弘務検事長のプロフィール
名前:黒川 弘務(くろかわ ひろむ)
生年月日:1957年2月8日
年齢:63歳(2020年5月現在)
出身地:東京都
職業:検察官、東京高等検察庁の検事長
最終学歴:東京大学 法学部
文藝春秋の取材によると、趣味は犬の散歩らしいです。
大切なのは、この方が現在の日本における検察のトップだと言う事です。
黒川弘務検事長の定年延期、一体何が問題なの?
実は検事長の定年は63才と決まっています。
ですので黒川検事長は2020年2月7日(63才の誕生日)で退くはずだったのです。
しかし、2020年1月31日の閣議で半年間の定年延期が決まりました。
これに対し、立憲民主党の枝野幸男代表は「安倍政権の意に沿い、法務行政を牛耳ってきた。違法、脱法行為だ。」と黒川検事長を批判しました。
つまり、黒川弘務を検事のトップにしておくのは安倍政権にとって都合が良いと言われているわけです。
実際に安倍政権は『モリカケ問題』や『桜を見る会問題』など、たくさんの黒い疑惑がありました。
これらの問題をざっくりまとめると「税金を政治家個人の財布にしまっているんじゃないの?」と言う疑惑です。※あくまで疑惑であり100%ではありません。
ここで大事なのが、上でも紹介した検察官です。
検察官の仕事は真実をきちんと調べて正しくジャッジすること。
だけどその検察のトップが安倍政権と仲良しだから、安倍政権の味方をして公平に見てないんじゃないの?と言う話なのです。
それに加えて『検事長の定年延期は法律上の問題は無いのか?それとも法律違反なのか?』も曖昧になっています。
曖昧であるがゆえ「安倍政権は自分達に有利になるように法律解釈や答弁修正をしている」と考える人も多いのです。
この『検察の定年延期』、多くの芸能人も批判の声を上げています。
例えば、井浦新さん、小泉今日子さん、浅野忠信さん、秋元才加さん、きゃりーぱみゅぱみゅさんなど、多くの有名人がツイッターで『#検察庁法改正案に抗議します』のハッシュタグを付けて抗議しています。
普通、芸能人はこういう政治的な発言はあまりしません。
スポンサーが嫌がるからです。
にもかかわらず、今回は多くの芸能人が意見を公表しています。
これが『検察の定年延期』問題が大きな話題になっている理由です。
ここまで大きく広がったのはおそらく史上初だと思われます。
ですが、本当に重要な話はここからなのです。
実は黒川検事長の定年は伸びません。その理由は?
ここまで読んだ方は「ほうほう、なら検察の定年は延長してもらっちゃ困るな」と思う方は多いでしょう。
ここまで書いた事を理解できている証拠でもあります。
ですが実際には黒川検事長の定年は延期されません。
正式な場で決定したとしてもです。
自民党が検察の定年を延期させたいのは確かです。
ですが、その具体的な内容は…
実施は2022年の4月から、2年ごとに1歳ずつ引き上げる、というものです。
2022年の4月から始まる、という事が重要なのですが、2022年の2月には黒川さんはもう65歳で辞任しちゃってるんです。
しかも、定年延期はまだ正式決定すらしていません。
つまり、どちらにせよ黒川検事長の定年延期は無いわけです。(すでに今年2月→8月に半年間延長しちゃってますけど)
これが黒川検事長の定年延期がありえない理由です。
キーワードは実施時期ですね。
それに『検察の定年延期』問題よりも「コロナ問題を解決する方を優先すべきだろ!」という声も大きいです。
実際に私のところにはまだ10万円の申請用紙は届いていませんし、アベノマスクすらも届いていません。
コロナ対策はスピードが最重要と政治家の人が言ってましたよね。
政治家の言ってる事とやってる事は真逆で、ますます政治への不信感は高まります。
検察庁法改正案とは?小学生にもわかりやすくシンプルに説明します。まとめ
以上、途中で二転三転しちゃってますから、ちょっと難しくなっちゃったかも知れません。
ポイントをおさらいしておきます。
- 検察は法の番人であり、例え政府が相手でも公平にジャッジしなくてはいけない。
- 安倍政権は黒い疑惑が多い。(森友学園、加計学園問題、桜を見る会)
- 検察のトップである黒川検事長は安倍政権と仲が良く、政府の悪事を庇(かば)っている疑惑。
- 以上を踏まえた上で、安倍政権が検察の定年を伸ばそうとしている。
- しかし実際は黒川検事長自身の定年が伸びる事は無い。(施行時期的に)
- そんな事よりコロナ対策に力入れてよ!
これでもわかりにくかったらすみません。
上でも書いていますが、なるべくシンプルに説明するため、事実と違うところも多少あります。
ですが大まかな流れとしては間違っていませんので、何もわからない方がなんとなくでも理解していただければ幸いです。
さらに詳しく知りたい方は、ぜひググって見てくださいね。
お暇でしたらまた読んでみてください。
ということで今回はこの辺で。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
では。 (=´▽`=)ノ