全日本テコンドー協会が大問題になってますよね。
テコンドーってマイナーな競技だし、よくわからないからどうでもいいや、と思ってる方も多いのですが、これからまだまだ動きがあり、話題になりそうです。
という事で、今回はテコンドー協会の問題についてよくわからない方向けに、なるべく簡単にまとめてみました。
会社の取引先、学校の友達、主婦仲間との世間話で話題についていけないのはツラいですからね。
目次
テコンドーって何?
テコンドーとは韓国で生まれた『蹴り技(キック)』をメインに戦う格闘技であり、韓国伝統のスポーツです。
世界での競技人口は約7000万人です。
ボクシングやキックボクシングのように相手を思い切り叩いてダメージを与えてダウンを狙うのではなく、相手のボディ、顔に的確に打撃を決めるポイント制の競技です。
※鉄球などの武器を使うことは反則です。
キレイに打撃を決める、というポイント制競技ではあるのですが、蹴り技の威力は体重の重い者の方が強くなりますので、ボクシングのように体重別に階級がわかれています。
オリンピックの場合、男子58kg級、68kg級、80kg級、80kg超級と分かれており、女子は49kg級、57kg級、67kg級、67kg超級に分かれています。
男女それぞれで4階級あるわけですね。
具体的なルールとしては、1ラウンド3分間を3ラウンド行い、体の前面(ボディ、顔)へのパンチと蹴りによる攻撃を行うのですが、顔への攻撃は蹴りのみが許されています。
それ以外(体の後面、下段)の攻撃は厳しく禁止されています。
テコンドー協会の大問題を中学生でもわかるように簡単にまとめ!
ここからが本題になります。
簡単に言うと、選手と協会が対立していて、話を聞いているとどうも協会に問題がある、と。
調べていくうちに、今の日本の全日本テコンドー協会がほんとにむちゃくちゃだという事がわかってきました。
もともと何年も前からテコンドー協会のお金の使い方には問題があり、協会の闇の根はかなり深いのですが・・・。
それはちょっと置いておきましょう。
2017年、テコンドー協会が今の体制になりました。
会長は今話題のこの方です。
名前:金原 昇(かねはら のぼる)
生年月日:1954年 月日は不明
年齢:65歳(2019年10月現在)
身長:不明(見た目には180cm以上か?)
出身地:長野県 松本市
職業:不動産業(マンション、アパート、ビルの賃貸)、全日本テコンドー協会会長
最終学歴:不明
金原会長についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
金原会長がトップを務めるこの協会は選手たちの要望を受け入れず、いつも口先だけの生返事でした。
自分たちの要望に対して反応しない協会に選手たちはどんどん不信感を募らせていきました。
2019年6月、ついにガマンの限界に達した一部の選手が、合宿や指導体制についての意見書を理事会に提出しました。
意見書を取りまとめたのは江畑秀範(えばたひでのり)選手です。
名前:江畑秀範(えばたひでのり)
生年月日:1992年8月8日
年齢:27歳(2019年10月現在)
身長:197cm
体重:80kg
出身地:大阪府
職業:テコンドー選手(所属はスチールエンジ)
最終学歴:大阪産業大学
成績:
2011~2014年、インカレ4連覇。
2011~2018年年度、全日本選手権大会 80kg級8連覇中。
つまり、協会に直して欲しい部分を訴えたわけです。
これに対する返信はなんと3か月後の9月17日です。(各選手たちには前日9/16に連絡がありました)
もうこの時点でね・・・。
全日本テコンドー協会は3か月も一体何をやっていたのでしょうか。
選手たちの訴えをまとめると・・・
- 年間の合宿スケジュールを予め公開して欲しい(協会が年間の合宿スケジュールを公開しておらず、ひどい時は合宿の三日前にその存在を選手に連絡⇒あまりにも急な連絡で、選手は予定していた大会をキャンセルしたりする事があった)
- 所属コーチと強化指定コーチの言ってる事が違う、なんとかして欲しい
他にも細かい事は多数あるのですが、協会側の回答としてはおおむね選手サイドの立場になったものでした。
しかしめでたしめでたしとはいきません。
協会の横暴っぷりは止まらず、
- 合宿に参加する意思が無かったり、ケガで長い間参加出来ない場合は強化選手から外す
- 合宿に参加するなら費用は選手が負担
- 不平、不満を口にする選手は代表から外す
- 海外遠征行くんだったら、食事と移動手段は自分達でなんとかしろ
など、選手たちに対して非常に高圧的なものでした。
不平、不満を口にする選手は代表から外されるのに、江畑選手はよく勇気を出して要望をまとめてくれたと思います。
合宿費の選手負担も本当にひどい話で、実は協会にはたくさんの資金が集まっているのです。
当然ですが、選手たちにメダルを取って欲しいわけですから、豊富に財源は確保されています。
にもかかわらず協会は合宿費用を渋ると。
- 余らせた資金を協会が自分のものにしようとしているんじゃないか?
- もしくは、他の事にもう使ってしまったのではないか?
という疑問にもつながります。
合宿費の話はこのあたりにしておきましょう。
とにかく・・・
協会「合宿参加しろ、費用はお前ら負担な」
選手「やだよ、金もかかるしコーチも違うじゃねーか」
協会「なら代表から外すわ」
選手「それはおかしいだろ」
と言った感じです。
そんなこんなで選手達は協会にかなり追い詰められていたのです。
そこで選手たちがとった行動は集団ボイコットです。
『代表コーチらの指導方針に不満を募らせた代表候補ら、28名中26名が参加を辞退し、合宿が急遽中止になった』
これもすごく問題になりました。
その声は政界にまで届き・・・
萩生田文科大臣「全日本テコンドー協会主催の強化合宿を選手らがボイコットなんて、協会のコンプライアンスが疑われても仕方ない」
橋本オリンピックパラリンピック担当大臣「まずは協会が選手と向き合って、健全な運営に努めようと努力すべき。選手の声を聞いて改善しろ。」
政治家からも非常に厳しい声が出ました。
ちょっと話が変わりますが、2018年はボクシング業界が不祥事でも問題になりましたよね。
都道府県連盟関係者・大学ボクシング部や全国高等学校体育連盟の関係者・元オリンピック代表選手など333人が山根明氏を告発。
- アスリート助成金の不正流用の教唆および隠蔽
- 試合用グローブ等の不透明な独占販売
- 公式試合における組織的な審判不正
- 山根会長の暴行疑惑
など13項目を指摘した告発状を日本オリンピック委員会・日本スポーツ協会・文部科学省・スポーツ庁・日本スポーツ振興センターなどに送付した結果、会長である山根明氏と幹部3名が永久追放された
関係者の中には「ボクシング業界は一段落したけど、もしかしてテコンドー業界も問題になるんじゃね?ほらやっぱり出てきた。」といった感じであきれている方もいるようです。
日本の格闘技界、不正多過ぎでしょう。
相撲もそうですけど。
テコンドー協会の人間全てが悪いわけではない
全日本テコンドー協会の会員全員が悪いのではありません。
例えば副会長の岡本依子さん(48)はいい人です。
岡本依子さんは元テコンドーの日本代表選手で、シドニー五輪(2000年)では見事銅メダルを獲得されています。
岡本さんは今の協会を解散して新しく団体を作った方が良いとコメントしています。
事態を重く見たワールドテコンドーという団体が、ついに全日本テコンドー協会の調査に乗り出します。
そして2019年10月1日、選手と協会の間で協議会が開かれます。
あろうことか全日本テコンドー協会はワールドテコンドーに「なんの問題も無い」とウソの報告をしようとしていたのです。
選手たちはビックリし「これ以上話しても時間のムダ」と途中退出する者が多数で、会長の金原昇氏は「有意義な話し合いだった」と両者の言い分は全く正反対でした。
もちろん選手も世間も金原会長に対し「こいつは一体何を言ってるんだ・・・?」と疑いの眼差ししかありません。
金原会長はまるで開き直っているような様子でした。
岡本さんは「今の協会は解散は当然、むしろ解散してでも体制を作り変えるべき」と涙ながら発言していました。
岡本さんは元選手なので今の選手たちの気持ちがわかるのでしょう。
岡本さんが新しい会長になってくれれば・・・と思います。
今の金原会長はテコンドーの経験も無いんですから。
テコンドー協会の大問題を中学生でもわかるように簡単にまとめ!のまとめ
以上、長くなってしまってすみません。
まとめると・・・
- 全日本テコンドー協会が選手たちに高圧的にストレスをかけ、精神的、経済的に追いつめている(合宿参加しなければ代表に選ばない、金払え、海外遠征でサポートしない、など)
- 会長の金原昇は選手たちの気持ちを全くわかっていない
- 副会長の岡本依子さんは選手の立場から考えている
- リスクを背負ってでも声をあげた田畑秀範選手の勇気がすごい!
となります。
ここまでめちゃくちゃな今の協会は間違いなく解散され、金原会長は追放されるでしょう。
新会長には現副会長の岡本依子さんになってもらいたいです。
てことで今回はこの辺で。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
では。 (=´▽`=)ノ