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こんにちは。当サイト管理人のnk(えぬけー)です。
この記事ではゲーミングノートパソコンのGPUの選び方について解説していきます。
当サイトは仕事用PCを本気で探したい方向けの情報ばかりですので、他のブログ、サイトやYouTubeにある情報と大きく違うところも多いです。
また、基本的にはゲーミングノートのお話ですが、ビジネス用PCやクリエイターPCに関する話もあります。
あらかじめご了承ください。
(ゲーミング)ノートPCにおすすめのGPU
まず結論から申しますと
タイプ | 最低GPU | 推奨GPU |
---|---|---|
A:ゲーミング | NVIDIAなら、GeForce RTX 3070以上 AMDなら、Radeon RX 6700M以上 | 高性能であればあるほど良い |
B:クリエイター | 付いていればなんでもいい | 高性能であればあるほど良い |
C:ビジネス | 無くていい | ー |
という感じになります。
当サイトで表記しているタイプの見方は下記の表をご覧ください。
用途 \ サイズ | ① 15.0インチ以上 | ② 14.0〜14.9インチ | ③ 13.9インチ以下 |
---|---|---|---|
A:ゲーミング | A1タイプ | A2タイプ | A3タイプ |
B:クリエイター | B1タイプ | B2タイプ | B3タイプ |
C:ビジネス | C1タイプ | C2タイプ | C3タイプ |
賛否あるとは思いますが、当サイトではこのように定めている理由を以下に解説していきます。
ゲーミングノートPCにはなぜGeforce RTX 3070が必要なのか
ここからが本記事の本題です。
ゲーミングPCを買う目的はFPSゲームで勝つためです。
FPSゲームをしないのであれば、高リフレッシュレートのディスプレイは不要です。
バイオハザードやモンスターハンターをプレイするなら60fpsも出ていればじゅうぶんですから。
この先は『FPSゲームで勝つこと』を前提としてお話していきます。
FPSで勝つには最低でもFHD144fpsが必要
対人撃ち合いゲーム(以下FPSと表記します)で勝つには、相手より少しでも速く撃たなければなりません。
たとえ0.001秒でもです。
となるとディスプレイのリフレッシュレートは高ければ高いほど有利になります。
では最低限どのくらいのリフレッシュレートがあれば良いのか、ですが、これが144Hzと言われています。
144Hz以上の領域になると165Hz→240Hz→360Hzという風に上がっていくのですが、人間の反応速度や動体視力の限界が先に来てしまって、144Hz以上では大きな差が生まれません。
元プロFPSゲーマーのSHAKA氏も「240Hzと144Hzではどっちでもいい」と意見されています。
識別だけなら、人間の目では250fpsほどまでわかると言われていますが、それはあくまで識別に限った話です。
目で見るだけの識別ではなく、操作を伴うFPSゲームに大きく影響するのは、一般的には144fpsくらいというわけですね。
ではここからはデスクトップPCでFPSをプレイする時のことを考えていきます。(なぜノートPCでないのかは後述します)
FHD144Hzを常時引き出せるデスクトップ用GPUとは?
結論から言うと、デスクトップPCではFHD画質で144fpsを比較的安定して出せるのは、GeForce RTX 3060です。
これはFPSゲーマーやガジェット紹介系YouTuberの動画や配信を見ていればわかります。
もちろんゲームタイトルやゲーム内設定やゲーム内状況や冷却環境など多くの影響を受けるので、常に144fps出るわけではなく、ある程度変動します。(近距離での撃ち合いとかだとfpsは上がりにくいです)
ですので曖昧ではありますが「RTX 3060と144Hzディスプレイがあればとりあえずは大丈夫」という感じです。
もちろんGPU性能もディスプレイ性能も高ければ高いほど良いです。価格も上がりますが。
しかしここから先はこれ以上お金をかけても違いがわからない場合がほとんどですので、妥協点はこの辺りになります。
ではここからは、デスクトップ版3060に匹敵するノート版のGPUは何か?についてお話していきます
デスクトップ版RTX 3060に匹敵するノートPC版のGPUは何か?
まず結論から言うと、ゲーミングノートPCではRTX 3070以上の性能のものを買ってください。
なぜ最初にノートPCの話をせずに、デスクトップPCのGPUの話をしたか、と言うと、ノートPCではGPUの性能が正確にわからないからです。
ここで覚えておいて欲しいポイントが三つあります。
まず一つ目。
同じ名前のGPUでもデスクトップ版とノート版で性能が違う
GeForce RTX 3060と言っても、デスクトップ版とノート版で性能が違います。
ノート版のGPUは処理性能を落とす代わりに、消費電力と発熱を抑えてあります。
3060以外でも『同じ名前なのにデスクトップとノートで性能が違う』というGPUばかりで、ネットでググって性能を調べる時は特に注意が必要です。
続いて二つ目。
同じ名前のノートPC用GPUでもメーカーや機種によって性能が違う
ノートPC用GPUは、パソコンメーカーによって電力が異なっており、その電力によって性能が違います。
たとえば以下のような2機種があったとします。
- A社のXという機種(RTX3060搭載)
- B社のYという機種(RTX3060搭載)
この2機種は全く違う機種ですが、GPUは同じRTX3060を搭載しているとします。
ですが、A社の設定した電力とB社の設定した電力が違うと、GPU性能は変わってきます。
最後に三つ目。
メーカーはGPUの電力を公表していない場合がほとんど
カタログや仕様にはその電力値が記されていない場合がほとんどです。
実際にノートPCを買って調べてみないと、GPUの消費電力や実性能がわかりません。
つまり、ノートPCでは仕様にRTX3060と書いてあっても正確な性能がわからないのです。
ですが間違いなく言えるのは、いくら電力の高い(=高性能な)ノート版3060でもデスクトップ版3060を超えることは不可能、ということです。
先ほどから何度も出て来ているGPU性能も、スコアにして数値を比較することが出来ます。
スコア値の指標ですが、当サイトでは3D MARKの『Time Spy』の数値を用います。
- 3D MARKの『Time Spy』とは?
- 世界的に定番となっているベンチマーク。
『3D MARK』はFuturemarkという会社が作ったベンチマークソフト。
Time Spyは2560×1440という測定条件のこと。
Futuremarkは現在、アメリカ保険業者安全試験所の傘下に入っている。
少し脱線しましたが、
では、デスクトップ版GeForce RTX 3060の3D MARK『Time Spy』のスコアはいくつか?が気になりますよね。
重要なGPUの具体的なスコアを以下にまとめてみました。
NVIDIA GPU モデル名 | 3D MARK Time Spy スコア |
---|---|
GeForce RTX 3070 Ti Mobile 8GB(115W) | 11,408 |
GeForce RTX 3070 Mobile 8GB(115W) | 10,684 |
GeForce RTX 3080 Mobile 16GB(115W) | 10,652 |
GeForce RTX 3060 12GB(170W)デスクトップ版 | 8,780(基準) |
GeForce RTX 3060 Mobile 6GB(80W) | 8,026 |
- 3080より3070の方がスコアが高い?
- この表では3070(8GB115W)よりも3080(16GB115W)の方がスコアが高いですが、これは測定の際の誤差と考えてOKです。
一般的には下二桁の数字が大きいほど高性能です。
(3060<3070<3080)
表中最下段のGeForce RTX 3060は80W仕様のものです。
スコアは8,026ですので、基準であるデスクトップ版3060のスコア8,780に及びません。
よってノート版3060(80W)では、FHD144fpsを安定して出すには少し頼りないです。
ちなみに、四桁の数字の直後に『Ti』が付いているものは高性能モデルです。
たとえば3070Tiであれば、3070と3080の間くらいの性能になります。
さらにちなみにですが、ノートPC版3060Tiは存在しません。(デスクトップ版の3060Tiはあります。)
ところで、どうすればノート版GPUの正確な電力がわかるの?
レビューブログやガジェットレビュー系YouTuberの動画で、特に細かくレビューしているものが最も参考になるかと思います。
実はGPUの電力が判明したところで、そのGPUのスコアがいくつになるかまでの情報はググっても出てこないことの方が多いです。
ですので、YouTubeなどのノートPC紹介動画の近距離撃ち合いのシーンでどのくらいのフレームレート(fps)が出ているかを確認するのがいちばん確実です。
さて、ここからは少し余談になります。
たまにGPUの電力を記載してくれている機種もあります。
たとえばDELLのInspiron 16 PlusなんかはGPUの電力を記載してくれています。(2022年12月現在公式サイトより)
このモデルだと電力は60Wですので、上記の8,026(80W)というスコアよりも低下する可能性が高いです。
このDELLの表記は本当に良心的で、ほとんどのノートパソコンは電力が表記されていません。
AMD製GPUも同じで、ノート版の電力はカタログや仕様を見てもほとんどの場合書かれていません。
AMD製GPUの場合、オススメはRadeon RX 6700M以上ですが、基本的な考え方はNVIDIA製GPUと同じですので詳細は割愛させていただきます。
ノート版3070で本当にFHD画質常時144Hz出せるのか?
フレームレート(fps)はGPU以外にもいろんなものが影響します。(ディスプレイのリフレッシュレートが高いことは大前提です)
たとえば…
- 遊ぶゲームタイトルによって変わる
- ゲーム内設定によって変わる
- GPUだけでなくCPU性能によっても変わる
- ボディの冷却性能によっても違う
- ゲーム内のシーンによって変わる(敵の数や敵との距離や画面全体の動き具合など)
もう少しくわしく解説すると…
日本で人気のApex Legends、Fortniteなんかは比較的軽いゲームで高フレームレート(fps)が出やすいです。
そういった軽いゲームに対し、Forza Horizon 5やファイナルファンタジー15などは重く、高フレームレート(fps)を出すにはより高性能なGPUが必要です。
(そもそもレースゲームやRPGで高フレームレート(fps)が必要なのかどうか疑問ですが)
ですのでまずは自分のやりたいゲームはFHD144fpsが出やすいかどうかをチェックしておくことも重要です。
あとは、そのゲーム内での設定を変更することで軽くすることもできます。
この細かな設定はゲームによってまったく異なるのでここでは割愛します。
また、GPUが同じでもCPUが違うとフレームレートに差が出ることがあります。
そしてCPU性能の影響を受けやすいゲームと受けにくいゲームがある点も注意です。
最後にPC本体の冷却性能についてです。
パソコンが高フレームレート(fps)を出しているということは、たくさんの処理をしているということです。
たくさんの処理をしているということは、発生する熱も多いということです。
あまりにも多くの熱が発生しパソコンに負担がかかれば、PCは強制的に出力を落とし省エネモードに入ることで自身を冷却しようとします。(これをサーマルスロットリングと言います)
この冷却は、PCに搭載されているファンが大きいほどよく冷えます。
つまり、分厚くて大きなボディを持つノートPCほど大きなファンを搭載しており、冷却性能が高い傾向にあります。
他にもファンの回転数や、ボディが金属製であること(金属は熱を放ちやすく、樹脂は熱がこもりやすい)も重要になってきます。
薄くて小型をウリにしているゲーミングノートは冷却性能が低く、頻繁にサーマルスロットリングが働くことでフレームレート(fps)が落ちることが多いです。
この点も覚えておきましょう。
以上の通り、ノートパソコンでFHD144fpsは、カタログや仕様だけを見ても実際に出るかどうかわからないということになります。
ですがそれでも「目安となるラインがどうしても知りたい」という方のために、
そのラインを無理矢理設定するならRTX3070以上
ということにこのサイトではしているわけです。
まとめ ゲーミングノートPCに最適なGPUはどれ?ココ見てない人多すぎ。
以上、今回はノートパソコンのGPUの選び方についてお話しました。
もう一度まとめると
タイプ | 最低GPU | 推奨GPU |
---|---|---|
A:ゲーミング | NVIDIAなら、GeForce RTX 3070以上 AMDなら、Radeon RX 6700M以上 | 高性能であればあるほど良い |
B:クリエイター | 付いていればなんでもいい | 高性能であればあるほど良い |
C:ビジネス | 無くていい | ー |
となります。
当サイトではゲーミングPCを仕事道具として使う人向けの情報を記しています。
つまり、プローゲーマー、もしくはプロゲーマーを目指す人のための情報ですので、どうしても高額な高性能品を推奨する内容になってしまいます。
手軽にゲームを楽しみたい方には申し訳ないです。
そもそもガチるならデスクトップを買うべき、という話になるので「どうしてもゲーミングノートPCじゃなきゃダメ」という超少数派の方のための非常にニッチな情報です。
- FPSで負けるのはしょうがない
- FPSはせずにモンハンやバイオやFFやドラクエを楽しみたい
というような方はFHD144Hzディスプレイは不要で、60Hzあればじゅうぶんです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事があなたの人生のお役に立ちますように。